
Windows 11にアップグレードしてから、右クリックのたびに「あれ、いつものメニューが出ない」と感じたことはありませんか?
私もその一人でした。ファイルを右クリックしても7-ZipやTortoiseGitが出てこない。「その他のオプションを表示」を毎回クリックしないと全項目が見えない。この「余分な1クリック」が積み重なると、1日の作業でじわじわとストレスになります。
本記事では、Windows 11の右クリックメニューを「追加」「削除」「旧メニューに戻す」という3つの方向から、初心者でも実行できる手順でまとめて解説します。レジストリを使う方法からフリーソフトを使う方法まで、自分のスキルレベルに合わせて選べるように整理しました。2026年現在のWindows 11(24H2)環境で確認した内容です。
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この記事でわかること
- 右クリックメニューを旧仕様(Windows 10風)に戻す方法
- 項目を追加・削除・非表示にする方法
- レジストリ不要でフリーソフトを使って安全に編集する方法
- 「新規作成が消えた」などよくある困りごとの解決策
- Windows 11の右クリックメニュー、何が変わったのか
- 【即効】まず試したいショートカット:設定変更なし
- 【方法①】右クリックメニューを旧仕様(Windows 10風)に戻す
- 【方法②】右クリックメニューに項目を追加する
- 【方法③】右クリックメニューから不要な項目を削除・非表示にする
- 【方法④】フリーソフトで丸ごとカスタマイズする
- よくある困りごと別・対処法まとめ
- レジストリ編集の前に必ず行う安全対策
- まとめ:自分のスタイルに合った方法を選ぼう
- よくある質問(FAQ)
Windows 11の右クリックメニュー、何が変わったのか
まずは現状整理から始めましょう。
Windows 11では、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)が大きく刷新されました。「コピー」「切り取り」「名前の変更」「削除」などの基本操作がアイコン表示に変わり、かつてテキストで並んでいた多くの項目が「その他のオプションを表示」の奥に隠れる構造になっています。
新旧メニューの2段構成を理解する
Windows 11の右クリックメニューは、大きく2層に分かれています。
1層目(新しいモダンメニュー):右クリックで最初に表示されるシンプルなメニュー。アイコン操作バーと限られた項目のみが並ぶ。
2層目(クラシックメニュー):「その他のオプションを表示」をクリックして現れる、Windows 10までの全項目が揃ったメニュー。サードパーティアプリ(7-Zip、TortoiseGitなど)の独自項目はここにしか表示されない。
この2層構造が「使いにくい」と感じる最大の原因です。対処法はシンプルで、この記事で紹介するいずれかの方法を使えばすぐに解決できます。
2026年時点の追加変化:Microsoft独自項目が増えた
Windows 11の23H2・24H2アップデートを経て、右クリックメニューにMicrosoft独自の項目が増えています。
- 「メモ帳で編集」
- 「Clipchampで編集」
- 「ペイントで編集」
- 「Designerで作成」(画像ファイル)
- 「Ask Copilot」(2024年以降のアップデートで追加)
邪魔に感じるユーザーも多く、本記事では削除・非表示にする方法もあわせて解説します。
【即効】まず試したいショートカット:設定変更なし
レジストリやフリーソフトに触れる前に、まず覚えておきたいショートカットがあります。設定変更なしで、すぐに全項目メニューを呼び出す方法です。
Shift + 右クリック:ファイルやフォルダの上でShiftキーを押しながら右クリックすると、「その他のオプションを表示」をクリックせずに直接クラシックメニューが表示されます。
アプリケーションキー(≡マークのキー):キーボード右側のこのキーを押すと、クラシックメニューが直接表示されます。Windows 11でも旧メニューを呼び出す仕様が維持されています。
Shift + F10:アプリケーションキーがないキーボード(一部のノートPCなど)では、Shift + F10で代用できます。
「毎回Shiftを押すのは面倒」という方は、次のセクションで常に旧メニューが表示されるように設定を変更しましょう。
【方法①】右クリックメニューを旧仕様(Windows 10風)に戻す
コマンドで一発変更する(最もかんたん)
管理者権限のターミナルから1行のコマンドを実行するだけで変更できます。レジストリエディターを直接操作するより手軽で、ミスも起きにくい方法です。
手順
- スタートボタンを右クリックし、「ターミナル(管理者)」を選択する
- 以下のコマンドを貼り付けてEnterキーを押す
reg.exe add "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32" /f /ve
- Windowsを再起動する
再起動後、右クリックするとクラシックメニューが直接表示されるようになります。
元に戻したい場合
reg delete "HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\CLASSES\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32" /f
このコマンドを実行してWindowsを再起動すると、Windows 11標準のメニューに戻ります。
レジストリエディターで変更する
コマンドラインに慣れていない方は、レジストリエディターのGUI操作でも同じ設定を行えます。
手順
- スタートメニューの検索欄に「regedit」と入力し、管理者として実行する
- 作業前にバックアップを取る:「ファイル」→「エクスポート」→エクスポート範囲を「すべて」に選択して保存
- 以下のパスに移動する
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID
- 「CLSID」を右クリックし、「新規」→「キー」で以下の名前のキーを作成する(必ずコピー&ペーストで)
{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}
- 作成したキーを右クリックし、さらに「新規」→「キー」で「InprocServer32」というキーを作成する
- 「InprocServer32」を選択し、右側の「(既定)」をダブルクリック。「値のデータ」欄は空のまま「OK」をクリックする
- Windowsを再起動する
レジストリキーの名前は一文字でも間違えると動作しません。波括弧・ハイフン・大文字小文字を含め、必ずコピー&ペーストで入力してください。
【方法②】右クリックメニューに項目を追加する
「送る」メニューへの追加(レジストリ不要・最も安全)
「送る」メニューの宛先リストは、特定フォルダにショートカットを置くだけで自由に追加・削除できます。
手順
- エクスプローラーのアドレスバーに
shell:sendtoと入力してEnterキーを押す - 「SendTo」フォルダが開く。ここに追加したいアプリやフォルダのショートカットを置く
- 削除したい場合はこのフォルダからショートカットを削除するだけ
レジストリで任意のアプリをメニューに追加する
右クリックメニューの本体に直接アプリを追加したい場合は、レジストリを編集します。例として「メモ帳で開く」を全ファイルのメニューに追加する手順を示します。
手順
- レジストリエディターを管理者として起動する
- 以下のパスに移動する
HKEY_CLASSES_ROOT\*\shell
- 「shell」を右クリックし、「新規」→「キー」で任意の名前のキーを作成する(例:「NotepadOpen」)
- 作成したキーの「(既定)」の値に表示名を入力する(例:「メモ帳で開く」)
- 「NotepadOpen」キーの下に「command」というキーをさらに作成する
- 「command」の「(既定)」の値に以下を入力する
notepad.exe "%1"
- エクスプローラーを再起動する
この手順を応用すれば、テキストエディターやIDEなど任意のアプリをメニューに追加できます。特定の拡張子にのみ追加したい場合は、HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.py\shell(.pyを任意の拡張子に変更)をパスとして使います。
【方法③】右クリックメニューから不要な項目を削除・非表示にする
Microsoft追加項目を個別に消す
2024〜2026年のアップデートで追加されたMicrosoft系の項目は、コマンドで非表示にできます。
「Clipchampで編集」を消す
reg add "HKCU\Software\Classes\AppX22szk7s4t51dfk5hy3hb5y01m6kdvqya\Shell" /v "LegacyDisable" /t REG_SZ /d "" /f
「メモ帳で編集」を消す
reg add "HKCU\Software\Classes\SystemFileAssociations\text\Shell\edit" /v "LegacyDisable" /t REG_SZ /d "" /f
「Ask Copilot」を消す
reg add "HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsCopilot" /v "TurnOffWindowsCopilot" /t REG_DWORD /d 1 /f
いずれも管理者権限のコマンドプロンプトで実行し、エクスプローラーを再起動してください。
フリーソフトを使って安全に一括管理する
レジストリ操作に不安がある方には、専用フリーソフトを使う方法がより安全です。
ShellMenuView(静的な項目の管理)
サードパーティアプリが追加した右クリックメニュー項目(「Visual Studioで開く」「VLCで開く」など)を一覧表示し、無効化・有効化できるフリーソフトです。NirSoftが配布しており、インストール不要で使えます。項目を選択してF7キーで無効化、F8キーで有効化します。
ShellExView(動的な項目の管理)
「圧縮・解凍」など動的に生成されるシェル拡張項目を管理するソフトです。ShellMenuViewで検出できない項目はこちらで対処できます。同じくNirSoftが配布しています。
この2つを使い分けると、レジストリを直接触らずに右クリックメニューをかなりすっきりさせられます。
【方法④】フリーソフトで丸ごとカスタマイズする
レジストリ操作を避けたい方、まとめてGUIで管理したい方向けに、2026年現在も活発に更新されているフリーソフトを紹介します。
Custom Context Menu(Microsoft Store・120円)
GUIで項目名・実行ファイル・表示条件を設定するだけで、右クリックメニューに任意のコマンドを追加できるツールです。試用期間に制限がなく、気に入ってから購入できます。ただし、メニューが表示されるのは「ファイルまたはフォルダを選択しているとき」のみで、フォルダ内の余白を右クリックしても表示されない点に注意してください。
SwitchExplorer(無料)
Windows 11のエクスプローラーと右クリックメニューをWindows 10スタイルに切り替えられるソフトです。ラジオボタンを切り替えるだけのシンプルな操作で、2026年3月にバージョン2.2.1がリリースされており現在も開発が続いています。
Explorer Patcher for Windows 11(無料)
右クリックメニューをWindows 10仕様に戻すだけでなく、タスクバーの外観・スタートメニューの挙動なども合わせてカスタマイズできるツールです。設定変更後は「Restart File Explorer」ボタンで即時反映できます。
よくある困りごと別・対処法まとめ
「新規作成」がメニューから消えた
デスクトップや特定フォルダで「新規作成」が表示されなくなった場合、レジストリのキーが壊れているか欠落している可能性があります。まずエクスプローラーを再起動して改善するか確認してください。改善しない場合はコマンドプロンプト(管理者)から以下を実行し、システムファイルを修復します。
sfc /scannow
7-ZipやTortoiseGitが右クリックに出てこない
Windows 11の2層構造が原因です。サードパーティアプリの項目は「その他のオプション」側にしか表示されません。本記事の方法①でコマンドを実行し、常にクラシックメニューが表示されるよう設定を変更するのが最もスムーズな解決策です。
右クリックメニューが遅い・重い
不要なシェル拡張が大量に有効になっている可能性があります。ShellExViewで使っていないアプリのシェル拡張を無効化すると、表示速度が体感できるほど改善することがあります。
アンインストールしたアプリの項目が消えない
ShellMenuViewを起動して残骸項目を探し、無効化または削除してください。それでも残る場合は、レジストリエディターで以下のパスを確認し、該当のアプリ名が含まれるキーを手動で削除します。
HKEY_CLASSES_ROOT\*\shellex\ContextMenuHandlers
削除前には必ずレジストリのバックアップを取ってから作業してください。
レジストリ編集の前に必ず行う安全対策
レジストリを直接編集する前に、以下の2点は必ず実施してください。
① システムの復元ポイントを作成する:「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システムの詳細設定」→「システムの保護」タブ→「作成」で復元ポイントを作成します。
② レジストリをエクスポートする:レジストリエディターの「ファイル」→「エクスポート」でエクスポート範囲を「すべて」にして保存します。
これだけで、万が一問題が起きても元の状態に戻せます。
まとめ:自分のスタイルに合った方法を選ぼう
Windows 11の右クリックメニュー編集方法を目的別に整理します。
- すぐに全項目を見たいだけ → Shift + 右クリック、またはアプリケーションキー
- 常に旧メニューを表示したい → ターミナルコマンド一発(方法①)
- 特定のアプリを追加したい → 「送る」へのショートカット追加、またはレジストリ編集(方法②)
- 不要な項目を消したい → ShellMenuView / ShellExView、またはコマンドで個別削除(方法③)
- GUIでまとめて管理したい → Custom Context Menu、SwitchExplorer(方法④)
レジストリ編集はリスクがあるように見えますが、復元ポイントとバックアップを取ってから作業すれば、問題が起きても元に戻せます。自分の技術レベルと用途に合った方法を選んで、右クリックメニューを自分仕様に整えてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. レジストリを編集してしまって不具合が出た。どうすればいい?
「設定」→「システム」→「回復」→「システムの復元」で、事前に作成した復元ポイントから元の状態に戻せます。レジストリのバックアップファイル(.regファイル)がある場合はダブルクリックしてインポートしてください。
Q2. 旧メニューに戻す設定はWindows Updateで元に戻ることがある?
大型アップデートの際に設定がリセットされるケースが報告されています。アップデート後にメニューが変わっていた場合は、方法①のコマンドを再実行してください。
Q3. フリーソフトのShellMenuViewは安全?
開発元のNirSoftは長年Windowsユーティリティを提供している信頼性の高いサイトです。どのフリーソフトでも、ウイルス対策ソフトでスキャンしてから使用する習慣をつけることを推奨します。
Q4. Custom Context MenuとShellMenuViewの違いは?
Custom Context Menuは「新しい項目を追加する」ツール、ShellMenuViewは「既存の項目を有効化・無効化する」ツールです。用途が異なるため、両方を使い分けると効果的です。
Q5. Windows 10に戻したい場合は?
右クリックメニューだけをWindows 10風にするのであれば、方法①・SwitchExplorer・Explorer Patcherが使えます。Windows 10自体のサポートは2025年10月に終了しているため、OS自体を戻すことは推奨しません。
▶Windows11のトラブルを【症状別】にまとめて確認したい方はこちら tonbos55.hatenablog.com